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第1回避難訓練(火災避難)講話

2023年4月30日 10時27分

 

 4月27日(木)の6時限目に、全校生徒及び教職員による火災避難訓練を行い、訓練の終わりに次のような話をいたしました。

 生徒の皆さん、避難訓練において大切なことの一つは、すべきことや、してはならないことを確認しながら行動するということです。
  ◎安全第一で、静かに落ち着いて、前の人を押したりせずに早く逃げる。
  ◎持ち物にこだわらず、姿勢を低くし、マスクやハンカチで口や鼻を覆う。
  ◎できるだけ、下の階や建物の外に逃げる。
  ◎一度逃げ出したら、絶対に戻らない。
などを自分に言い聞かせながら避難することが大事です。
 火災避難のときにすべきことや、してはならないことを、今日のうちに再確認してください。その意識と準備が、自分の命や周りの人の命を救うことにつながります。そして、今日の訓練を、防災の観点から普段の生活を見直して火災を防ぎ、災害への備えを充実させるきっかけにしてほしいと思います。
 終わりに、松山市消防局中央消防署城北支署の支署長様をはじめ署員の皆様、本日はまことにありがとうございました。いただいた貴重なご助言をもとに、防災や減災に努めて参ります。今後ともご指導くださいますようお願い申し上げます。

令和5年度 入学式 式辞

2023年4月12日 13時32分

 4月10日(月)の午後、本校体育館にて令和5年度入学式を挙行し、初々しい姿の160名の新入生とその保護者の皆様に、次のような話をいたしました。

 色あざやかな花が美しく咲きほこり、新緑の若葉がすくすくと伸びる今日のよき日に、PTA副会長・菅野 雅之様の御臨席を賜り、多くの保護者の皆様の御出席のもと、令和5年度愛媛県立松山西中等教育学校入学式をとり行うことができますことは、本校教職員一同の大きな喜びでございます。心からお礼申し上げます。
 ただ今、入学を許可いたしました160名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。さきほど一人ひとり名前を呼ばれて立派な返事ができた皆さんは、今から愛媛県立松山西中等教育学校の第1学年の生徒です。皆さんを心から歓迎いたします。また、保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。真新しい制服姿のお子様をご覧になって感慨もひとしおのことと存じます。心からお祝い申し上げます。
 本校は、生徒と教職員が力を合わせて創り上げた松山西高等学校の歴史と伝統を受け継ぎつつ、中予地域の県立学校で唯一、中高一貫教育を行う輝かしい学校です。新入生の皆さんには、本校で学べることを誇りに思うとともに、本校の生徒としてこれからの6年間、自分の力を精一杯 発揮して、充実した学校生活を送ってほしいと願っています。
 その学校生活の始まりに当たり、皆さんに、本校が大事に受け継いできた校訓、すなわち本校で学ぶ生徒に実際に行ってほしい大切なことについて話をします。
 校訓の一つ目は「誠実」です。真心を持って人と接し、何事にも取り組む、ということです。自分を大事にしながら他の人も大切にすることを通して、心の広い人になってほしい、という願いが込められています。
 二つ目は「自学」です。自分から学び、判断し、行動する力を身に付けるということです。どのような大人になりたいかを考えながら、自ら人生を切り拓こうとするたくましさを持つ人になってほしい、という願いが込められています。
 三つめは「創造」です。人の優しさや強さの中にある美しさやすばらしさに気付き、自分や他の人にとっても喜びとなるものを創り出す、ということです。「生きていると、辛くて悲しいことはあるけれど、楽しくてうれしいこともある」、と感じられるものを見付けたり、創り出したりしてほしい、という願いが込められています。
 これらの、校訓の中に込められている、生徒への願いを忘れないでください。これからの学校生活で、友達との関係で悩んだり、勉強へのやる気が起きなくて困ったり、楽しいと思えることがなくて辛かったりしたら、校訓に込められている願いを思い出してください。そして、校訓が示す「三つの大切な行い」に、ぜひチャレンジしてほしいのです。私は、皆さんが松山西中等教育学校の6年間で、人として一回りも二回りも大きな自分に成長されることを心から期待しています。
 ここで、保護者の皆様にもお伝えしたいことがございます。目に見えない新型コロナウイルスによる感染症で世界が混乱している中でも、いつもとかわらずに春は巡ってきました。コロナ禍で社会の動きが滞っている間にも子供たちは成長を続けます。私たち教職員一同は力を合わせて、知恵をしぼり工夫をこらしながら、お子様の学びを支えて参ります。そして、「豊かな心と知性を身に付け、高い志を持って、未来を拓く若者を育成する学校」であり続けます。
 お子様は、これから一歩一歩、自立への道を歩むことになります。心の優しい生きる力を持った若者に育つことは、御家庭と学校の共通の願いです。子供たちの豊かな未来に向けて、御一緒に力を注いで参りたいと存じます。ここにあらためて、本校の教育活動に対する御理解と御支援を賜りますようお願いを申し上げ、式辞といたします。

  令和5年4月10日
   愛媛県立松山西中等教育学校長  佐々木 進

第1学期始業式 式辞

2023年4月12日 13時23分

 4月10日(月)の朝、第1学期始業式を行い、生徒たちに次のような話をいたしました。

 これまでの3年間、本校では、新型コロナウイルス感染症対策を行いながら、生徒の皆さんと教職員が力を合わせて授業や学校行事、部活動などに取り組んできました。今年度も学校全体で一つとなり、コロナウイルスの感染回避に努め、「ピンチはチャンス」ととらえて、様々な活動をよりよいものにしていきましょう。
 さて、フランスの小説家・アルベール=カミュの『ペスト』という作品について話をします。読んだことがある人もいるかもしれません。この小説には、ペストという疫病と戦う人たちの行動を通して、私たちは災害や疫病といった人間の力ではどうすることもできない状況をどう乗り越えるか、私たちはどのように生きるべきか、が描かれています。その中で、主人公である医者の次のような言葉が印象に残りました。「ペストと戦う唯一の方法は、誠実さということです」、「僕の場合には、自分の職務を果たすことです」、「原動力となっていたのは、ささやかな仕事で役に立ちたいということだけでした」、という言葉です。人々の命を奪う未知の感染症と戦うためには、一人一人が自分のすべきことに丁寧に取り組む、その誠実さこそが最も重要である、と語りかけているように思えました。
 本校の校訓の一つは、まさにその「誠実」です。誠実とは、真心を持って人と接し、何事にも取り組む、ということです。そして、校訓のこの言葉には、自分を大事にしながら他の人も大切にすることを通して、心の広い人になってほしいという願いも込められています。
 私は皆さんに、誠実な人であり続けてほしいと願っています。そして、私を含め、この学校の全員で取り組みたいことがあります。それは、「人を思いやる気持ち」を「かたち」にして相手に届けるということです。例えば、相手の様子を気にかけたり、笑顔で接したり、一生懸命に話を聞いたり、優しく話しかけたりする。そのような、小さなさりげない行いを大事にしていきましょう。
 今日の午後、入学式を行い、新入生を迎えます。生徒の皆さん。誠実さを胸に、よき先輩として新入生を導いてください。皆さんが自分の力で夢や希望をかなえることを応援し、第1学期始業式の式辞とします。

お知らせ

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 校長   中島 康史


 愛媛県立松山西中等教育学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 本校の前身は、昭和49年に創立された愛媛県立松山西高等学校です。前年の昭和48年に起きた世界的な石油危機の影響によって開校当初はプレハブ校舎しかなく、生徒たちは、荒れた運動場を教職員と一緒に整地するなどしながら、「新しい学校を自分たちで創る」という「開拓者精神」を発揮しました。そして、雨が降ると、トタン屋根のプレハブ校舎がけたたましく鳴り始めるので、これに負けてはならないと教員の声が校舎の外にまで響き渡り、当時は、生徒と教職員が同様に、不自由な思いよりも新たな学校建設への熱気に包まれた毎日であったといいます。
 その後、生徒と教職員が力を合わせて創り上げた松山西高等学校の歴史と伝統を受け継ぎつつ、平成15年に愛媛県立松山西中学校が併設され、平成18年に、中予地域の県立学校で唯一中高一貫教育を行う、現在の愛媛県立松山西中等教育学校となりました。先述の、創立時に育まれた開拓者精神と、高い理想を求めて生徒と教職員が共に汗を流す「師弟同行」の精神は、今も学校のモットーとして様々な教育活動の中に息づいています。
 本校は、1学年4学級で前期課程3年間と後期課程3年間の計6年間を一貫して学ぶ中等教育学校です。「誠実・自学・創造」の校訓のもと、豊かな心と知性を身に付け、高い志を持って、未来を拓く若者を育成する、という教育方針の中で、生徒たちは1年生から6年生までの幅広い年齢集団の中で自分の「学び」を深め、高め合いながら、たくましく成長しています。授業や学校行事、部活動などを通して自らの夢や希望をかなえようと努力している生徒たちの輝きと伸びゆく力を、これからも教職員全員で守り支え続けてまいります。
 
  令和7年4月