令和5年度 入学式 式辞
2023年4月12日 13時32分 4月10日(月)の午後、本校体育館にて令和5年度入学式を挙行し、初々しい姿の160名の新入生とその保護者の皆様に、次のような話をいたしました。
色あざやかな花が美しく咲きほこり、新緑の若葉がすくすくと伸びる今日のよき日に、PTA副会長・菅野 雅之様の御臨席を賜り、多くの保護者の皆様の御出席のもと、令和5年度愛媛県立松山西中等教育学校入学式をとり行うことができますことは、本校教職員一同の大きな喜びでございます。心からお礼申し上げます。
ただ今、入学を許可いたしました160名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。さきほど一人ひとり名前を呼ばれて立派な返事ができた皆さんは、今から愛媛県立松山西中等教育学校の第1学年の生徒です。皆さんを心から歓迎いたします。また、保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。真新しい制服姿のお子様をご覧になって感慨もひとしおのことと存じます。心からお祝い申し上げます。
本校は、生徒と教職員が力を合わせて創り上げた松山西高等学校の歴史と伝統を受け継ぎつつ、中予地域の県立学校で唯一、中高一貫教育を行う輝かしい学校です。新入生の皆さんには、本校で学べることを誇りに思うとともに、本校の生徒としてこれからの6年間、自分の力を精一杯 発揮して、充実した学校生活を送ってほしいと願っています。
その学校生活の始まりに当たり、皆さんに、本校が大事に受け継いできた校訓、すなわち本校で学ぶ生徒に実際に行ってほしい大切なことについて話をします。
校訓の一つ目は「誠実」です。真心を持って人と接し、何事にも取り組む、ということです。自分を大事にしながら他の人も大切にすることを通して、心の広い人になってほしい、という願いが込められています。
二つ目は「自学」です。自分から学び、判断し、行動する力を身に付けるということです。どのような大人になりたいかを考えながら、自ら人生を切り拓こうとするたくましさを持つ人になってほしい、という願いが込められています。
三つめは「創造」です。人の優しさや強さの中にある美しさやすばらしさに気付き、自分や他の人にとっても喜びとなるものを創り出す、ということです。「生きていると、辛くて悲しいことはあるけれど、楽しくてうれしいこともある」、と感じられるものを見付けたり、創り出したりしてほしい、という願いが込められています。
これらの、校訓の中に込められている、生徒への願いを忘れないでください。これからの学校生活で、友達との関係で悩んだり、勉強へのやる気が起きなくて困ったり、楽しいと思えることがなくて辛かったりしたら、校訓に込められている願いを思い出してください。そして、校訓が示す「三つの大切な行い」に、ぜひチャレンジしてほしいのです。私は、皆さんが松山西中等教育学校の6年間で、人として一回りも二回りも大きな自分に成長されることを心から期待しています。
ここで、保護者の皆様にもお伝えしたいことがございます。目に見えない新型コロナウイルスによる感染症で世界が混乱している中でも、いつもとかわらずに春は巡ってきました。コロナ禍で社会の動きが滞っている間にも子供たちは成長を続けます。私たち教職員一同は力を合わせて、知恵をしぼり工夫をこらしながら、お子様の学びを支えて参ります。そして、「豊かな心と知性を身に付け、高い志を持って、未来を拓く若者を育成する学校」であり続けます。
お子様は、これから一歩一歩、自立への道を歩むことになります。心の優しい生きる力を持った若者に育つことは、御家庭と学校の共通の願いです。子供たちの豊かな未来に向けて、御一緒に力を注いで参りたいと存じます。ここにあらためて、本校の教育活動に対する御理解と御支援を賜りますようお願いを申し上げ、式辞といたします。
令和5年4月10日
愛媛県立松山西中等教育学校長 佐々木 進