ブログ

令和7年度 第2学期始業式 式辞

2025年8月25日 09時59分

 37日間にわたる夏季休業が終わりました。本日、第2学期始業式の日を迎え、一段と成長した皆さんと一堂に会することができますことを、大変ありがたく思っています。

 夏季休業中には、一斉の授業はありませんでしたが、ステップアップゼミやフォローアップゼミ、各種の模擬試験、海外短期留学や国内での語学研修、全国大会など上位の大会、日々の部活動、運動会に向けた準備など、各人が、それぞれの活動に、取り組み、成果も上がりました。ひたむきに取り組む皆さんの姿を、大変頼もしく感じたところです。

 また、授業日よりも、学校外で過ごす時間も多くありました。私は、第1学期終業式の式辞において、夏季休業を有意義なものにするカギは、自律的な時間管理であり、中・長期的な目標達成に向けた、スモールステップの目標設定や時間管理が大切であるとお伝えしました。そのような生活は十分にできたでしょうか。各人が振り返っていただき、2学期の学校生活に生かしていただければと思います。

 さて、2学期は、1年間にある3つの学期のうち最も長く、約4か月に及び、多くの行事があります。まず、9月には、運動会や中間考査があり、10月には、2年生の職場体験学習や3年生の研修旅行、11月には、3年生のアチーブメントテストや前期生のレシテーションコンテスト、県高等学校総合文化祭、期末考査、12月には、グループマッチなど、多くの行事があります。部活動については、新体制での活動が更に本格化していきます。学習の面でいうと、各教科とも、各学年の重要な単元に差し掛かっていきます。6年生については、1月17日、18日に実施される大学入学共通テスト、そして、それに続く個別試験等に向け、まい進する日々が続きます。3、4、5年生については、コース選択や、文理選択、科目選択など、重要な選択の場面があります。

 また、私は、2学期は、令和7年度の単なる通過点ではなく、年間の総仕上げの学期であると考えています。と言いますのも、3学期は、3カ月足らずであり、6年生は、3月1日には卒業を迎えます。下級生にとっても、次年度を見据えた取組みが多くなっていきます。私は、2学期末がその年度のゴールに近いものであり、3学期は、次年度の0学期であるとも考えています。2学期終業式の時点において、どのような自分になっているのか、思い描きつつ、長い2学期を、有意義に過ごしていただきたいと思います。

 ところで、我が国の経済界に多大な影響を与えた実業家の一人に、稲盛和夫氏がいます。セラミックや通信技術の分野で大企業を創設し、更に航空会社を再建するなどの業績がある、伝説的な実業家です。その経営手法や経営哲学は、多くの人々に影響を与えています。その稲盛氏の言葉に、「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」ことが物事を成就させ、思いを現実に変えるのに必要であるというものがあります。構想の段階では、自らの可能性を「楽観的」に信じ、「必ずできる」と自らに言い聞かせ、自らを奮い立たせる。しかし、計画の段階では、起こりうるすべての問題を「悲観的」に想定して対応策を慎重に考え尽くす。そして、実行段階においては、計画を信じ、「必ずできる」という自信をもって、楽観的に明るく、着実に実行していく。そのような教えであると考えています。2学期の過ごし方を考えるうえで、参考にしていただければと思います。

 結びになりますが、この2学期が、皆さんの引き続きの前向きな取組みにより、1学期以上に充実したものとなりますことを期待、お願いし、式辞といたします。

お知らせ

image002

 校長   中島 康史


 愛媛県立松山西中等教育学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 本校の前身は、昭和49年に創立された愛媛県立松山西高等学校です。前年の昭和48年に起きた世界的な石油危機の影響によって開校当初はプレハブ校舎しかなく、生徒たちは、荒れた運動場を教職員と一緒に整地するなどしながら、「新しい学校を自分たちで創る」という「開拓者精神」を発揮しました。そして、雨が降ると、トタン屋根のプレハブ校舎がけたたましく鳴り始めるので、これに負けてはならないと教員の声が校舎の外にまで響き渡り、当時は、生徒と教職員が同様に、不自由な思いよりも新たな学校建設への熱気に包まれた毎日であったといいます。
 その後、生徒と教職員が力を合わせて創り上げた松山西高等学校の歴史と伝統を受け継ぎつつ、平成15年に愛媛県立松山西中学校が併設され、平成18年に、中予地域の県立学校で唯一中高一貫教育を行う、現在の愛媛県立松山西中等教育学校となりました。先述の、創立時に育まれた開拓者精神と、高い理想を求めて生徒と教職員が共に汗を流す「師弟同行」の精神は、今も学校のモットーとして様々な教育活動の中に息づいています。
 本校は、1学年4学級で前期課程3年間と後期課程3年間の計6年間を一貫して学ぶ中等教育学校です。「誠実・自学・創造」の校訓のもと、豊かな心と知性を身に付け、高い志を持って、未来を拓く若者を育成する、という教育方針の中で、生徒たちは1年生から6年生までの幅広い年齢集団の中で自分の「学び」を深め、高め合いながら、たくましく成長しています。授業や学校行事、部活動などを通して自らの夢や希望をかなえようと努力している生徒たちの輝きと伸びゆく力を、これからも教職員全員で守り支え続けてまいります。
 
  令和7年4月