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令和7年度 第1学期終業式 式辞

2025年7月18日 11時15分

 短かった梅雨が明け、本格的な真夏日・猛暑日が続く中、本日、約3か月にわたる第1学期の区切りを迎えることとなりました。私にとりましては、日々、皆さんの笑顔、きびきびとした生活の様子、学習に打ち込む真剣さ、たくましく活動する姿を拝見することができ、とても楽しく、充実した1学期となりました。皆さんの頑張りに敬意を表しますとともに、感謝申し上げたいと思います。

また、先ほどは、多くの皆さんに表彰伝達を行いますとともに、上位の大会に進まれる皆さんを全校で激励いたしました。こうした学校外での活躍についても、顕著な成果があり、大変ありがたく思っています。

さて、私は、入学式において、新入生の皆さんに、自らの成長の手本となるロールモデルとの出会いを大切にすること、始業式においては、在校生の皆さんに、重点努力目標「Ever Shining 他者と共に輝ける人であれ」をお伝えし、積極的に他者と協働することをお願いしました。そのような方向性を持って、1学期の学校生活に取り組んでいただけたと実感しております。

 また、学校にとって、1学期は、新入生を迎え、円滑に学校生活をスタートさせることが、重要な目標の一つとなります。1年生の皆さんは、生活が大きく変わる激動の期間を経て、現在では、各自に適したリズムをつかんでいるものとお見受けしております。その過程では、先生方の御指導以上に、上級生の皆さんのお助け・お導きが大きかったのではないでしょうか。1年生の皆さんにおかれては、先輩方からいただいた、そうした助けを忘れず、後に続く後輩に対して同じように接することができるよう、成長していただければと思います。

 さて、明日から、夏季休業に入ります。夏季休業を有意義なものにするカギは、自律的な時間管理であると考えています。冒頭に、皆さんのきびきびとした生活の様子について述べましたように、皆さんが時間を大切していることについては、信頼をしております。しかしながら、授業日においては、先生方の御指導や周囲の動きといった他律的な要素もあることは否めません。夏季休業中は、各自に任される時間が増え、より自律的な時間管理が求められるとともに、そうした力を試す好機となります。

 時間管理は、目標とセットで考える必要があります。「一年の計は元日にあり。」という言葉に、続きがあることはご存じでしょうか。戦国武将である毛利元就(もうり もとなり)に由来するとされる言葉に、「一年の計は春(元日)にあり、一月の計は朔(ついたち)にあり、一日の計は鶏鳴(けいめい)にあり。」というものがあります。中・長期的な目標達成のためには、スモールステップの目標設定や時間管理が大切であることを説いたものと言えます。参考にしていただければと思います。

 ところで、現在開催されている大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」は、細胞と水がひとつになったことで生まれた、ふしぎな生き物であり、赤い部分は「細胞」で、青い部分は「水」とのことです。水が流れる様に形を変えることができ、なりたい自分を探して、いろんな形に姿を変えているようで、人間をまねた姿が、今の姿なのだそうです。皆さんは、なりたい自分を探せているでしょうか。なりたい自分という、中・長期的な目標の設定を今一度確認することで、夏季休業の目標も、そして、日々の目標・時間管理もはっきりとしてくるのではないでしょうか。

 結びになりますが、夏季休業中の自律的な生活を経て、更にたくましく成長した皆さんと、第2学期始業式でお会いできることを期待するとともに、いのち、安全、健康を最優先にした生活をおくるようお願いして、式辞といたします。

お知らせ

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 校長   中島 康史


 愛媛県立松山西中等教育学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 本校の前身は、昭和49年に創立された愛媛県立松山西高等学校です。前年の昭和48年に起きた世界的な石油危機の影響によって開校当初はプレハブ校舎しかなく、生徒たちは、荒れた運動場を教職員と一緒に整地するなどしながら、「新しい学校を自分たちで創る」という「開拓者精神」を発揮しました。そして、雨が降ると、トタン屋根のプレハブ校舎がけたたましく鳴り始めるので、これに負けてはならないと教員の声が校舎の外にまで響き渡り、当時は、生徒と教職員が同様に、不自由な思いよりも新たな学校建設への熱気に包まれた毎日であったといいます。
 その後、生徒と教職員が力を合わせて創り上げた松山西高等学校の歴史と伝統を受け継ぎつつ、平成15年に愛媛県立松山西中学校が併設され、平成18年に、中予地域の県立学校で唯一中高一貫教育を行う、現在の愛媛県立松山西中等教育学校となりました。先述の、創立時に育まれた開拓者精神と、高い理想を求めて生徒と教職員が共に汗を流す「師弟同行」の精神は、今も学校のモットーとして様々な教育活動の中に息づいています。
 本校は、1学年4学級で前期課程3年間と後期課程3年間の計6年間を一貫して学ぶ中等教育学校です。「誠実・自学・創造」の校訓のもと、豊かな心と知性を身に付け、高い志を持って、未来を拓く若者を育成する、という教育方針の中で、生徒たちは1年生から6年生までの幅広い年齢集団の中で自分の「学び」を深め、高め合いながら、たくましく成長しています。授業や学校行事、部活動などを通して自らの夢や希望をかなえようと努力している生徒たちの輝きと伸びゆく力を、これからも教職員全員で守り支え続けてまいります。
 
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