第2学期始業式 式辞
2024年8月26日 17時28分 8月26日(月)に本校体育館において、第2学期始業式を行い、生徒たちに次のような話をいたしました。
おはようございます。皆さんと笑顔で再会できました。1学期の終業式で、本校図書館の「さくら文庫」について話をしながら、「本を読みましょう。人の気持ちを想像し思いやることを大切にしましょう。そして、かけがえのない命をどうか大事にしてください」と伝えました。皆さんの心に伝わっていれば、とてもうれしいです。こらからも忘れないでください。
さて、夏休みの間、学校に来て勉強や部活動などに取り組み続けている人が大勢いました。そのような皆さんの姿を見ながら、「続けること」の大切さを考えました。私も、校長の職に就いた4年前から続けていることがいくつかあります。その内の一つは、就任のお祝いにいただいた四つの鉢植えの胡蝶蘭を育てることです。胡蝶蘭は温度や湿度の管理が必要なため温室以外の場所で育てるのは難しく、美しい花が咲いている数か月を過ぎて枯らせてしまうことが多いそうです。私は、贈ってくださった方々の気持ちがありがたく、できるだけ長く生かしたいと思い、定期的に水や肥料をやり、毎日、朝方に日差しを浴びせたり、冬場の朝と晩には窓辺から比較的暖かい場所へ移動させたりと、植物の気持ちを想像するのを楽しみながら世話を続けています。すると、初めのころは花を咲かせることを目標にしていたのが、やがて、葉の色つやがよいことだけでも、うれしいと感じるようになりました。今では、花芽が伸びたものも花芽が出なかったものも、同様に愛おしく思います。
あることに取り組み続けると、それまでの感じ方や考え方が広がったり深まったりします。皆さんも、そのことを勉強や部活動などをとおして実感したことはありませんか。苦手教科の成績が上がったり、部活動ですばらしい結果を残せたりしただけでなく、学習内容に興味や関心が生まれたことで自分の進路希望がはっきりした人や、支え支えられることの責任感やありがたさを忘れないことがチームワークだと実感したりした人もいるのではないでしょうか。それらのことに気付いたとすれば、何かを続ける中で、興味・関心があることや楽しいこと、都合の良いことだけでなく、むしろ無駄に思えることや苦手なこと、辛いことを経験したからこそだと思います。「継続は力なり」という言葉がありますが、何かを続ける過程で自分の身に起きる様々な経験が皆さんの力を少しずつ高めていきます。
まだまだ暑い日が続きます。生徒の皆さんが、体調管理をしっかりとしながら元気で充実した2学期を送られることを期待して式辞とします。