第1学期始業式 式辞
2024年4月8日 19時02分 4月8日(月)の朝、本校の体育館に新2年生から新6年生までの生徒たちと全教職員が集まり、令和6年度新任式と令和6年度第1学期始業式を行いました。新任式では、校長が24名の新任者を一人ひとり紹介し、阿部晋一教頭が新任者を代表して挨拶をされました。また、始業式では、元気な表情の生徒たちに、次のような話をいたしました。
おはようございます。令和6年度の新学期が始まります。皆さんには、それぞれの学年に応じて、すべきことを自ら考え、挑戦し、それをやり遂げてもらいたいと思います。
さて、第1学期始業式に当たり、皆さんに伝えたいことが二つあります。一つは、皆さんと出会って1年間が過ぎ、私は皆さんがいつも、しっかりと挨拶やお礼をしている様子に感心しているということと、その明るい声によって気持ちが前向きになり感謝しているということです。「おはようございます」「こんにちは」「さようなら」「ありがとうございます」などの言葉をかけているときの皆さんの気持ちは、必ず相手の心に届き、まるで魔法のように相手の気持ちを和らげ優しくします。「挨拶とお礼の声が響き合う松山西中等教育学校」で、これからもあり続けましょう。
挨拶やお礼は、自分の意識を挨拶やお礼をしようとする相手に向けることから始まります。自分の意識を相手に向ける、すなわち「自分の思いを相手におくる」。「おくる」という言葉は「やる」という言葉に置き換えることができます。例えば、「出迎えのための人をおくる」という表現は、「出迎えのための人をやる」と言い換えることができます。皆さんに伝えたいことの二つ目は、その、「自分の思いを相手にやる」、すなわち「思いやり」についてです。
人と会って話したり一緒に活動したりすること、つまり、人と直接関わり合うことは、うれしく楽しいことが多い半面、自分の思い通りにならずに我慢をしなくてはならなかったり、時には辛い思いをしたりすることもあります。しかし、人間は衣食住のどれをとっても、自分の力だけで解決できるものはなく、いろいろな人と関わり助け合いながら生活していかなくてはなりません。皆さんは、やがて本校を卒業し、実社会で活動する社会人として、境遇や仕事などが異なる多くの人と関わります。そのときにとても大事なことは、人の気持ちや置かれた状況などを気にかけ、人の身になって考え、心を配り、優しく接すること、つまり「思いやり」の気持ちを持ち、それを行動にあらわすことです。ですから、思いやりのある人はカッコよくて幸せな人なのです。
今日の午後に入学式を行い、新入生を迎えます。どうか、思いやりの心を胸に、よき先輩として新入生を導いてください。明るいあいさつをはじめ、自らの輝きで周りの人を輝かせている皆さんを応援し、第1学期始業式の式辞とします。