お知らせ

 

 校長   佐々木 進


 愛媛県立松山西中等教育学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
 本校の前身は、昭和49年に創立された愛媛県立松山西高等学校です。前年の昭和48年に起きた世界的な石油危機の影響によって開校当初はプレハブ校舎しかなく、生徒たちは、荒れた運動場を教職員と一緒に整地するなどしながら、「新しい学校を自分たちで創る」という「開拓者精神」を発揮しました。そして、雨が降ると、トタン屋根のプレハブ校舎がけたたましく鳴り始めるので、これに負けてはならないと教員の声が校舎の外にまで響き渡り、当時は、生徒と教職員が同様に、不自由な思いよりも新たな学校建設への熱気に包まれた毎日であったといいます。
 その後、生徒と教職員が力を合わせて創り上げた松山西高等学校の歴史と伝統を受け継ぎつつ、平成15年に愛媛県立松山西中学校が併設され、平成18年に、中予地域の県立学校で唯一中高一貫教育を行う、現在の愛媛県立松山西中等教育学校となりました。先述の、創立時に育まれた開拓者精神と、高い理想を求めて生徒と教職員が共に汗を流す「師弟同行」の精神は、今も学校のモットーとして様々な教育活動の中に息づいています。
 本校は、1学年4学級で前期課程3年間と後期課程3年間の計6年間を一貫して学ぶ中等教育学校です。「誠実・自学・創造」の校訓のもと、豊かな心と知性を身に付け、高い志を持って、未来を拓く若者を育成する、という教育方針の中で、生徒たちは1年生から6年生までの幅広い年齢集団の中で自分の「学び」を深め、高め合いながら、たくましく成長しています。授業や学校行事、部活動などを通して自らの夢や希望をかなえようと努力している生徒たちの輝きと伸びゆく力を、これからも教職員全員で守り支え続けてまいります。
 
  令和5年4月

ブログ

第2回防災避難訓練の講評

2023年11月10日 20時33分

 11月9日(木)、本校グラウンドにて、令和5年度第2回防災避難訓練(想定:地震発生)を行い、併せて防災教育(消防署員の方による講話、起震車体験)を実施しました。訓練の終わりに、次のような講評をいたしました。

 皆さん、緊急放送の後、①Drop(まず低く)②Cover(頭を守り)③Hold on(動かない)に始まる避難行動ができましたか。4月に行った火災避難訓練のときと同様に、地震避難の際にすべきことやしてはならないことを、今日のうちに再確認してください。その意識と準備が自分の命や周りの人の命を救うことにつながります。
 私は、この3月まで南予の八幡浜に住んでいました。令和4年1月22日の夜中1時過ぎに突然、緊急地震速報のチャイム音が鳴り、大きな地震を予測するアナウンスが流れました。とっさに、南海トラフ地震が頭をよぎりました。最大マグニチュード9.0、最大震度7の巨大地震で、多くの死者と被害が出ることが想定されています。特に、八幡浜地区では最大9メートルの津波が来ると予測されていますから、先ほどの、「Drop」「Cover」「Hold  on」の体勢をとり、校長として次に何をすべきかを考え、緊張しながら揺れが収まるのを待ったことを、今でも生々しく覚えています。
 その時の地震は、四国と九州との間の日向灘を震源地としたマグニチュード6.6、大分市で最大震度5強を記録した地震でした。結果的に愛媛では、予想されたほどの大きな被害はありませんでしたが、命を失うような地震が今このときに起きるかもしれないこと、そしてその備えが本当に必要であることを身に染みて感じた体験でした。
 皆さんには今日の訓練を、さまざまな観点から普段の生活を見直し地震への備えを充実させるきっかけにしてほしいと思います。ネット上に掲載されている松山総合防災マップなども参考にしてください。
 終わりになりましたが、松山市消防局中央消防署城北支署と松山市防災センターの署員及び職員の皆様、本日はまことにありがとうございました。いただいた貴重なご助言や体験をもとに、自分や仲間の命を守る避難行動を身に付けることに努めてまいります。今後ともご指導くださいますようお願い申し上げます。以上で私からの講評を終わります。