eラーニング 第6回「高校生のための金曜特別講座」
2018年11月16日 19時27分
「高校生のための金曜特別講座」第6回は、東京大学教養学部教養学科・アルヴィ宮本なほ子教授による講義でした。
「言葉の力と科学の力―『フランケンシュタイン』200周年」というテーマで、17:30~約1時間余り講義が行われ、本校の技術室でインターネット回線をつないで、その講義を受講しました。参加者は4年生2名、5年生5名の計7名。現代のメアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』は、今年出版200周年を迎え、世界各地で、この小説の現代的意義を考察する催しが行われています。現代の「フランケンシュタイン」のイメージは、この小説を源泉としますが、オリジナルの小説では、「フランケンシュタイン」とは、創り出された怪物の名前ではなく、怪物を創った主人公の科学者、ヴィクター・フランケンシュタインの名前であり、まだ20代前半の若い科学者ヴィクターは、世紀の大発見をして生命体を創り出したものの、自分が創り出した人造の生命体に名前を与えることもせずに放置し、そのために小説の中では様々な悲劇が引き起こされました。その物語を通して、人とは何か、文学を学問として学ぶことは何かについて熱く講義がなされました。2学期は12月7日にも実施予定です。タイトルは「無限にまつわる厄介な数学問題 それを巧妙に避けるルベーグ積分」です。自分の視野を広げ、深く学ぶことの面白さを味わう機会をぜひ生かしてください。
参加生徒感想
・むやみに科学の力を乱用してはいけないと思った。科学の手で作り出したは良いものの面倒を見れなくなったthe creacherに思いやり(compassion)をもって言葉で語りかけるところが言葉と科学の融合だと思った。(4年女子)
・以前現代文の授業で「科学者に社会的責任があるか」ということを考えることがあり、「フランケンシュタイン」の内容にもかかわっていると思いました。フランケンシュタインが作った人間(creacher)は現在の科学研究にもつながることがあり、「フランケンシュタイン」を読むことでこれからの科学の在り方を見直すことができるのではないかと思います。「フランケンシュタイン」について知らなかったことも多く、多くの発見を得ることができた講演でした。(5年女子)